いつか遺書になる

大事な気持ちだけカプセルに閉じこめて取っておきたい

syrup16g 『Les Misé blue』

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人生半分好きなバンド。

 

とはいえ大学時代は結構離れていて、ライブも音源も全然触れてなかったし、正直再結成後の音源はそんなには刺さらない印象だった。

けど、今回のアルバムはまずジャケットとタイトルがよくて、発表された時点で結構わくわくしていた。

道端に宇宙服、センスが良すぎる。(新代田駅付近だってTwitterで特定されていた。すごい)

あと、レ・ミゼラブルをもじったであろうタイトル。レ・ミゼラブルという言葉がもつ暗さと、そこに青を掛け合わせる感じが好き。

 

発売日に一通り聴いて、再結成後のアルバムで一番好きだなと思った。

再結成前の荒っぽさと生々しさ?みたいなのはやっぱりない。けど、なんというか…あんまりいい言葉思いつかないけど、五十嵐隆という人の諦めみたいなものを感じた。いや、悪い意味でなく、なんだろうな。自分の人生に納得したというか。

 

 

以下よかったもの

■歌詞

・「お一人様の愉悦あんまり謳歌しない方がいいな 寂しい人は漬け込まれるから」(Everything With You)

→生々しすぎる。体験談かな(失礼)

・「仲間に入れなくてもこの世界を愛していた」(Alone In Lonely)

→こういうところに諦めを感じた。死ぬ時に言いたい。

・「鬱になったって闇堕ちだってお腹空くよ 命は自我に興味無い」(Maybe Understood)

 →汚れたいだけでも似たこと言ってたような。どういう意図で歌ったのかわからないけど、精神的な問題で食べられなくなる人寝られなくなる人も実際にはいると思うので、普通に食べたり寝たりできてるにもかかわらず、ぬる~く病んでる私みたいな人間をぶっ刺してくる歌詞だなぁと思った。笑

■メロディ

・Don't Think Twice (It's not over)

 →Anything for todayみがすごい。検索かけたら皆同じこと言ってて安心した。Aメロが好き。

・Alone In Lonely

 →イントロのキタダさんのベースが………大好き………ベースがメロディを弾いてる曲がかなり好きかもしれない、パッチワークとか。ベースのこと詳しくないけど、最近のベースが目立つ曲はかなりバリバリした音な気がしてて(米津玄師のKICKBACKとか)、それはそれで好きなんだけど、やっぱりこのもこもこしたベースの音が落ち着くなぁと思ったりした。

 ・Dinosaur

 →イントロのギターリフがいい!聴き慣れるまではリズムがうまくつかめなかった。ギターから始まって、ベースが入ってドラムが入る…って流れをライブで聴けるのが本当楽しみ~~~

■番外

・UKPラジオ

 →3人が仲良しそうに喋っててかわいい。たまに出るキタダさんの鋭いコメントが好き。「キタダさんの前の席の人は全然俺を見てない、歌ってるのに」と漏らす五十嵐さんたいへん好。キタダさんの言う通りもっとライブやってほしい。あとHELL-SEEライブ、前回のUKPラジオからずっと楽しみに待ってます(圧)

・雑誌インタビュー

 →MUSICAと音楽と人を読んだ。どちらもすごくすごく長くインタビューしてくださっていてびっくり。有難い。五十嵐さん、想像以上に隠遁生活しているんだなぁ。そうは言っても実は家族がいたりするんじゃ?と思っていたのだけど、「親も扶養家族もいない」という言葉がしれっとあって驚いてしまった。一人が苦にならないのはある種の才能だし、本当に羨ましいと思う。

レミゼくん

 →かわいいね。

 

 

シロップの曲は暗いものが多いけど、辛い!死にたい!みたいな切羽詰まった感じではなく、諦念を感じるところが好き。

あと、たまに出てくるオシャレさとはかけ離れた生活感のある歌詞が良い。

つい先週、旅行でたまたま煎餅焼き体験をして、「これが……お砂糖とお醤油が奏でる至高のマリアージュ……!」ってなった(笑)

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