いつか遺書になる

大事な気持ちだけカプセルに閉じこめて取っておきたい

突然会社が休みになって、

 

ぽっかり空いた休みで人のいない片田舎の水族館に行きたい。

 

よく考えると、生まれてこの方水族館に行った記憶がほぼない。

 

最後の記憶はたぶん高校の修学旅行だけど、他クラスのはぶられちゃんが私らの班についてきて、その子のこと嫌いだった私らの班のリーダーが拒否して泣かせた記憶しかない。魚が壁を泳ぐ薄暗い通路で、「ごめんね……」と彼女を引き剥がした友人の複雑な顔をいまだに覚えている。

ちなみにその時は、私もついてこられるのは嫌だったからせいせいした。

けれど今ならどうだろうな。今ならもう少し同情したかもしれない。けど、結局はリーダーに合わせて突き放すんだろう。マジョリティからこぼれ落ちることが私にとってもっとも怖いことだから。

 

周りに人がいると、普通から外れないようにそればかり気にしてしまう。トップスとボトムスの色合い、食事のスピード、声の大きさ、笑った時の歯の出方、自分の話ばかりしてないか、とか。見た目のことばっかだな。自意識過剰なんだろうけどそれくらい気にしてないと私みたいなのはすぐ普通から外れる。

 

反対に家には一人だから、その時は人の形を保ってない。蕩けてる。笑

だけど家にいるのだけも飽きたから、家以外の場所で蕩けたいな〜ていう。あんまり明るくなくてのどかなところがいいな。公園だと前者を満たさないし、カラオケだと後者を満たさないし──というところで選ばれたのが水族館です。

あーでも、プラネタリウムもいいな。それだとあんまり家と変わらないかなぁ。